歴史に名を残した英雄と戦乱

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コロンブス

15世紀の半ば、コロンブスはイタリア商人の子として生まれた。この頃、ヨーロッパの人々にとって、アジアの香料や胡椒、絹、陶器、宝石、黄金などは非常に貴重なものであったが、その交易はアラブ商人によって独占されていた。そこで、航海者たちは直接アジアに行く航路の発見を目指すようになる。これが、大航海時代の始まりである。14歳の頃船乗りとなったコロンブスは、「東方見聞録」に興味を示し、インド(現在のアジア)に行きたいと考えるようになった。この時、すでにトスカネリによって地球球体説が主張されており、「大西洋を西に進めばアジアに行ける」とポルトガル王に航海の計画を提案したコロンブスだが、これを拒否される。そこでコロンブスは、スペイン王女に援助を求め、1492年8月3日、サンタ=マリア号で大西洋へと乗り出した。約2カ月後、コロンブス一行がインドと確信した、グアナハニに到着する。

偉業達成後は失意の連続。アジアに到達したと信じたまま死去。

第1回航海の偉業により、発見した島の副王に任ぜられたコロンブスは、この後三度に渡り航海を行うが、不運の連続であった。第2回航海では、黄金や香料に代わる富として先住民を奴隷として本国に送るが、イザベル1世の怒りを買う。続く第3回・第4回の航海も徒労に終わり、王夫妻はコロンブスの支配権をすべて剥奪した。四度目の航海の無理がたたったのか、1506年5月20日、コロンブスは失意のうちに亡くなった。

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